中高年がバイク下支え 新車購入7割が40代以上
この講習は年間約八千人が受講するが、初級コースの男性参加者のほとんどが三十代後半以上。中には七十代もいるという。定年後に初めて大型バイクを買った人や運転は十数年ぶりという「リターンライダー」に話を聞くと、「週末にネットで知り合った仲間とツーリングに出かけたり、一泊で会社の仲間と温泉に行ったりと、バイク生活を満喫している」と答えてくれた。
自工会の調査では、〇一年度の新車購入者に占める四十代以上の割合は44%だったが、〇九年度には71%に急上昇。一方で二十代以下は、35%から12%に低下し、平均年齢は四七・四歳と「高齢化」が進んでいる。
最大の理由はバイクの高額化。今年一~九月にホンダ製で一番売れた大型バイクは「CB1100」(九十九万七千五百円から)の三千六百六十三台で、「CB400シリーズ」(七十一万九千二百五十円から)の三千八十七台が続いた。メーカー側も「購入しているのは、四十歳以上の中高年が中心」(ホンダ広報部)と認める。
「若者が乗ってくれないと、バイク市場はますますじり貧になる」と関係者は危機感を募らせる。各メーカーは、低価格商品を投入するなど、若者を市場に呼び戻そうと懸命だ。